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大谷 寛美

入居者の方からいただくパワー、それが仕事の活力。

私は30歳の時、階段から落ち 左足首複雑骨折し1か月入院・リハビリをしました。車いす生活に不便さ、松葉杖の難しさを知り、階段の昇り降りでは、意味は分かるも体が動かず記憶がないことにビックリしたことを今でも覚えています。その後回復し、誰かの役にたちたくヘルパー2級を取得しました。

老健に1年2カ月勤め、コミュニケーションの難しさを知り、業務に流されている自分がいることに気づき退職しました。そんな時にグループホームえんに出会い、介護に対する思いなどに共感し入職しました。老健とは違い、時間はゆっくりと流れ、みんな和気あいあいとし 助け合い とても明るく大家族のような雰囲気の中で働くことができ、仕事に行くことが楽しく よく子供を連れて行ったりしていました。15年経ちますが「先生、お嬢ちゃん元気?あのままの小さいお嬢ちゃんなのよ!」って一日に5・6回尋ねて来られます。また、料理の場面では 入居者と共に作ることにより、野菜の切り方・食材の選び方・食事のバランスなど教えて頂き、家に帰って作ってみたりしました。今では、乱切りは見事なもので 教えてくれた方はなんと100歳の女性で、まだまだ 現役なんですよ!!

4年前に管理者になりましたが、仕事は楽しいことばかりではなく辛いこともありますが、基本的な考え方は変わらず、「あなたは、この仕事が好きですか?」と聞かれたら「好きです。」と答えるでしょう。なぜなら、私たちと同じ喜怒哀楽があり、よく笑い・よく泣き・よく怒る、そんな感情表現を素直にだす入居者はすごいと思いませんか?そして、私たちの事をよく観察し 考え事をしていると「頭痛いの?」と心配してくれる入居者はすごいと思いませんか?・・・この仕事を他人に伝えると「大変な仕事ね。」とよく言われます。確かに大変と言ったらそれまでですが、私はあえて 口に出さないようにしています。口に出してしまったら認めてしまうような感じがするからです。

最後に・・大切なご両親をお預かりし、責任もあり大変な仕事ですが、とてもやりがいがありとても楽しい仕事だと思います。私は、これからも入居者からパワーをもらい、私も元気・笑顔を届け、入居者・ご家族・えん、み~んなで大家族を築いていきたいと思います。